1 – プロジェクトリーダーとは

2024/11/1

アステラス製薬在籍中の2014年から退職後の現在に至るまで、新薬開発プロジェクトマネジメントセミナーの講師を依頼され、定期的に講義を行っている。

新薬開発プロジェクトマネジメントセミナーの多くは、プロジェクトリーダー(以下PL)が講師を務めるものではなくプロジェクトメンバーによって行われるものがほとんどであった。チームメンバーによるセミナーの内容は正直なところ「プロジェクト達成談」といった経験談の域を出ず、PLの立場に寄り添う内容には達していない感があった。

そこである種の使命感からMBAをもつPLとして6時間ほどのセミナーを引き受けることになったのだった(在職中は社内規定により無報酬であったが・・・)

初めてプロジェクトリーダーに任命されたのは1999年であった。

PLという役職がおかれる以前の新薬開発プロジェクト運営では、臨床開発部門担当者がリーダーを兼任していた。開発進捗に従い業務増加のため、後に会社が全部署を束ね円滑に運営する目的でPLを組織に配置した、という流れである。

PLはプロジェクトをスムーズに進行させ、承認取得を目指すというミッションがあるのみで、特に明確な規定がなく、私自身、PLに任命された当初、諸先輩方にアドバイスをいただくもそれぞれ異なるアドバイスを受けてしまい、PLの個人商店化を感じたものであった。

突然PLの辞令を受けた瞬間からリーダーとしての多くのスキルを要求されてもそれは無理。他業界のことはわからないが、新薬開発のプロジェクトリーダーとは、流れで任命されていた。

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